■■収録曲解説、試聴音源および歌詞等■■
トラック006〜032 ヌール(ノロ)のウムイ
沖縄のシャーマン的存在「ノロ(祝女)」が祭祀儀礼の中で謡う歌「ウムイ」。主に村落共同体の安寧や大漁・豊穣などを祈願する内容の神歌です。「オモロ」と語源は同根で「想い」説が通説となっています。
<民芸全4から盛彬の解説引用一部抜粋 p.44-48>
のろは初世紀の頃、民族が漁猟生活から農業の集団生活に移って氏神を祭った時からの祭司であった。古神道と謂われる、固有の民族的宗教である。(p.44)
楽式は一概に雑多で単純な形を備え、三絃楽渡来前の様相を備えている。(p.47)
<トラック006〜トラック010 恩納のウムイ>
採譜者 山内盛彬 採譜時歌唱者 根神 屋号前谷茶 津波古かまど 1858生
採譜年 大正の初め頃(出典『琉球音楽史略』山内盛彬1952) 採譜場所 恐らく恩納村字恩納?
006 ヌールのウムイ 恩納 船ウムイ
試聴音源 006 ヌールのウムイ 恩納 船ウムイ試聴用.wav
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には11番まで記載>
島の国勢頭が 棚取りわ 置ちきおり シュラ アジャーウェヌワーヌーカーミーシューガー
shimanukunishiduga tanaturiwa uchikiori shura ajawenuwanukamishuga
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.50>
船の祈願で六月稲穂祭りにのろ根神神人達が謡う曲。
007 ヌールのウムイ 恩納 山ウムイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には25番まで記載>
(1)三日日選でぃ 四日日選でぃ (2)天子みたきぬ 桑木ま弓 (3)だしちゃ(※木の名)ま弓 あゆ美らや
mikabiiradi yukabiiradi amikumitakinu kwaagimayumi dashichamayumi ayuchuraya
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.51>
6月穂祭霜月ウンネーウユミに唄う 猪退治の歌
008 ヌールのウムイ 恩納 海ウムイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には28番まで記載>
(1)ウーあまんちゅぬヘイ (2)ウーしねんちゅぬヘイ
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.52>
霜月ウンデーウユミに謡う 漁りの歌曲
009 ヌールのウムイ 恩納 クヮーシヌウムイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には9番まで記載>
ウー ゆいたちゅる たちゅる
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.53>
六月十一日穂祭の時に謡う
010 ヌールのウムイ 恩納 失題 (盛彬の字で「うちぬうむい」と記載有)
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には12番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.54>
失題(うちぬうむい) 一小節毎に軽く合掌する
<トラック011 玉城糸数ノロのウムイ>
採譜者 山内盛彬 採譜時歌唱者 ノロ トーヤマカミ 1863生
採譜年 大正の初め頃(出典『琉球音楽史略』山内盛彬1952) 採譜場所 恐らく南城市玉城字糸数?
011 ヌールのウムイ 玉城糸数のウムイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には21番まで記載>
ウリヘイヘイ むかしからあるよーに
<トラック012〜023 粟国ノロのウムイ>
採譜者 山内盛彬 採譜時歌唱者 ノロ アギムラ
採譜年 大正の初め頃(出典『琉球音楽史略』山内盛彬1952) 採譜場所 恐らく粟国村?
012 ヌールのウムイ 粟国 トゥチナヲゥリ
盛彬の筆跡で譜面の欠損が補完されていました(音源では反映されていません)
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には12番まで記載>
エ エ エ きゆぬ ヨ ヨ とぅちなを
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.56>
作物の祭の歌曲
013 ヌールのウムイ 粟国 キートゥマー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には104番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.56-7>
キートマー(オーヒヤーヒ)※曲名
014 ヌールのウムイ 粟国 ウネージャク
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には58番まで記載>
015 ヌールのウムイ 粟国 東咲く花
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には12番まで記載>
016 ヌールのウムイ 粟国 国御儀式
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には12番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.62>
(東から西に向かって)
017 ヌールのウムイ 粟国 茶ワントゥyイマチー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には11番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.64>
(東の人東に帰る道中)
018 ヌールのウムイ 粟国 フェーユマー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には8番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.64>
(立ち別れの曲)
019 ヌールのウムイ 粟国 イスギスギ神ガニー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には23番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.65>
(西の人西に帰る)
020 ヌールのウムイ 粟国 八月のウムイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には52番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.66>
(坐して唄う)
021 ヌールのウムイ 粟国 アママウフンチュー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には30番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.68>
(漁る儀式に立って唄う)
022 ヌールのウムイ 粟国 リーヂ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には30番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.70>
リージウムイ(ウーヘーイヘーイ)
023 ヌールのウムイ 粟国 途中変曲(リーヂウムイ)
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には72番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.70>
(途中で曲が変る)
<トラック024〜32 慶良間のウムイ>
採譜者 山内盛彬 採譜時歌唱者 慶良間座間味ノロ(字座間味のウムイのみ)、阿佐と阿真は不明
採譜年 1915(出典『琉球音楽史略』山内盛彬1952) 採譜場所 恐らく慶良間諸島座間味村?
024 ヌールのウムイ 慶良間座間味 ウーヘーyイ
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には54番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.72>
(正月三日の節句にノロ殿内で唄う)
025 ヌールのウムイ 慶良間座間味 朝カン
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には7番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.73>
(二月麦の穂祭の時、外殿の前で、朝かんの勤めに唄う)
026 ヌールのウムイ 慶良間座間味 夕カン
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には11番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.74>
(二月麦の穂祭の時、外殿の前で、夕かんの勤めに唄う)
027 ヌールのウムイ 慶良間座間味 ユガノー
※音源では盛彬は「くぬふばな」のところを「ういふばな」と歌っているようです(画像参照)
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には10番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.75>
ユガノーウムイ(豊年おもり) (同日殿内の前で朝かんの勤めに唄う)
028 ヌールのウムイ 慶良間座間味 タキネー(盛彬の字で「タキネーイ」)
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には164番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.76>
タキネー(イ)のウムイ (同日阿佐殿の前で) ※画像参照
029 ヌールのウムイ 慶良間阿佐 ンチャーラベー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には13番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.79>
(阿佐のンチャラビでのおもり)
030 ヌールのウムイ 慶良間阿真 ギレー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には12番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.80>
(築殿のおもり)
031 ヌールのウムイ 慶良間阿真 カヤーヌムンニゲー
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には30番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.81>
(大漁の物願い)
032 ヌールのウムイ 慶良間阿真 戻り
<歌詞発音 繰り返しは省略※民芸全4には8番まで記載>
<民芸全4からの解説引用抜粋 p.81>
(失題 帰港のおもり)
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