530がふだんライブ等で使ってる三線の写真をアップロードします。なにかのご参考にしていただければ幸いです(╹◡╹)
2015年05月03日
2014年07月18日
昔節練習メモ(検証中)
前回 ( http://530sanshin.seesaa.net/article/397860271.html )の最後に課題とした『昔節系の練習』について、現在試行錯誤しているのでご紹介したいと思います。また、今後改善点があれば本記事に逐次追記していきます。
1. なぜ昔節系の暗記がむずかしいのか
とりあえず暗記さえしてしまえば、後はいつでもどこでも脳内イメトレが可能なので練習は捗ります。しかし、とにかく昔節系は暗記に至るまでの道のりが長い!これは一体なぜなんでしょうか。
一つには、歌詞の少なさに対してブレス時間が長く、「語」や「仮名」を優先して覚えていた脳みそが「音程」や「節回し」を中心とした覚え方へと移行しなければならない、というのがあると思います。
もう一つは、単純に一曲十分と曲が長いため、試聴回数・試行回数ともに比較的減ってしまうから、というのがあると思います。
この二点を解決すべく色々考えてみました。まず、簡単になんとかなりそうな後者への対応から紹介します。
2. とにかく練習回数を増やす
限られた時間の中で回数を増やすにはどうすればいいだろうか……と考えたところ、以下の3つの方法を思いつき、実践してみています。
・練習用参考音源の1.7倍速音源を用意し、それで練習
・風呂で練習
・車内で練習
<1.7倍速音源>
まず『1.7倍速音源』について。なぜ1.7という数字かというのは、それ以上速いと節回しが表現しきれなかったからです(人によるかも?)。これによって単純に1.7倍の試聴回数を得ることができます。
ただ、かなり邪道であることは否めません。この練習による最大の目的は『一日でも早く暗記』することなので、暗記した後は通常速度の音源で練習したいところです。
また、この1.7倍速音源を使用したために悪い癖がついたり、音楽感が崩壊する可能性もあります。実際どれほどマイナス効果があるのか、現在身を以って調査中です。
風呂練・車内練でもこの音源を使用し、とにかく回数を増やします。
<風呂練>
百円均一ショップにて、透明フィルムとクリップボードを購入し、工工四を縮小コピーしたものを挿入して、風呂場でも楽譜を見れるようにしました。
さらに風呂用Bluetoothスピーカーを使用して、iPadから浴室内で1.7倍音源が流せるようにしました。
湯船に浸かっている間は楽譜を眺めながら歌い、頭や体を洗っている時はできるだけ楽譜を見ないようにして歌にあわせて歌っています。それでも「あれ?ここどう歌うんだっけ」という時は手を止めて楽譜を見て確認します。
<車内錬>
車の運転中の練習について。FMトランスミッションを使うとたまにノイズが入ってうっとおしいので、音源をCD-Rに落としました。CDには、1.7倍速と1倍速(通常)を一応両方入れています。現在は1.7倍速を1曲リピート状態にしてガン回ししています。
楽譜を見ながら歌う、ということはできないので、基本は歌に合わせて歌うだけです。歌っていると「あれ?ここはどうなっているんだっけ」ということが多いので、B4サイズ近くまで縮小コピーした五曲分の工工四を冊子状態にして手近なところにおいてあります。これを停車時にちらっと確認して、「あぁこう歌うのか!」と頭に入れて、そして該当箇所をCDで流す、ということをしています。これで記憶の穴がふさがっていくのではないかと。
毎朝毎夕母の送り迎えで車を運転しているので、これによって40分近い練習時間を確保することができました。
通常の1.7倍、そして風呂と自動車を合わせて1日1時間弱の練習時間を手に入れました。一週間で7時間以上となります。一日でも早く暗記をするための策です。一週間で一曲暗記、という程度まで効率よく行けばよいのですが……
しかしながら、むやみに回数を重ねてもうまくいかないことがあります。昔節系初心者が当たる壁です。この壁を越えるための方法も考えてみます。
3. 節回しをベースとした暗記感覚を身につける
従来の練習曲では、同曲中で繰り返しの節回しがあったり、ブレスが比較的短いこともあって、細かいパーツごとに覚えていけば暗記はスムーズでした。しかし昔節では、繰り返しのようで微妙に違う節回しが飛び石のように配置され、ブレスが長く、また音程の変化も「工→尺→工→尺→工→尺……」のようにわりと平坦で識別しにくく、初学者にとってはとにかく覚えにくいです。
そこで、他の練習曲での感覚を「歌詞ベース」から「節回しベース」に移行することによって、昔節も覚えやすくしてしまおう、ということを提案してみます。
<既に歌える古典曲をいつもと違う歌詞で歌ってみる練習>
これによって自分の中の感覚がだいぶ変化したのでオススメしてみます。
たとえば、かぎやで風節なら「あた果報のつきやす……」の歌詞(原歌)で歌ってみたり、恩納節や伊野波節なら舞踊用の歌詞で歌ってみたり、自分の好きな曲に自分の作った琉歌をあてはめて歌ってみる、というのもいいと思います。
こうすることで、歌詞ベースの記憶から節回しベースの記憶感覚へと移行していきます。そのうち、全く新しい歌詞でも一発できれいに歌い上げることができるようになってきます。こうなってくるとかなり楽しいです。
歌詞よりも節回しが重点的に印象に残るようになるので、昔節のような、節回しが複雑な場合に対応できるようになると思われます。(※昔節の曲の歌詞を色々にして歌う、ということではないので注意)
以上、現場からの報告でした。今後の課題としては、1.7倍速音源によるメリット・デメリットの検証と、「実際何日で一曲暗記できるのか」を昔節五曲すべてで検証、そして優秀賞コンクールの日取りを念頭においた練習日程のベターなスケジューリングの考察、暗記後の練習方法についての考察、などがあります
ちなみに、「ゲームやりながら曲を垂れ流す」とか、「寝てる時に曲を流しておく」というのもやってはみたのですが、実感として全然練習にならなかったので練習法としては書きませんでした。(個人差あるかも?)
!追記!
結果、約一ヶ月で暗譜できました!しかし、やはりテンポが早くなる傾向がアリ。ただ、脳内トレーニングが可能になったのはかなり重要です。あとは実践練習で曲想を安定させていければいいかと思い、他曲同様に練習できています。
2014年06月30日
照喜名朝一先生から頂いた言葉を琉歌にしてみました
去る2013年3月、照喜名先生とお会いする機会があり、僕に琉球古典音楽に対する心構えをご教授いただきました。それを今更ながら3つの琉歌にして心に留めようと思い、本記事の筆を執りました。
実際になんと言われたかは心の内にしまっておこうと思います。
『音楽の糧』
若さあるうちに 色々の遊び
慣れし豊まれる 音の心
(ワカサアンウチニ イルイルヌアシビ ナリシトゥユマリル ウトゥヌククル)
古典音楽や 気張て呉いみそれ
やしが忘んなよ 世間の情
(コテンオンガクヤ チバティクィミショリ ヤシガワシンナヨ シケヌナサキ)
友連れて共に 楽や鳴り清らさ
互に補てど 音のしほらさ
(ドゥシツィリティトゥムニ ガクヤナヰチュラサ タゲニウジナティドゥ ウトゥヌシュラシャ)
初めて琉歌を作ってみようという気持ちになって見様見真似で挑戦してみたわけですが、次からはしっかり琉歌の作り方を勉強してから挑もうと思いました。いつになることやら。
ラベル:古典