普段私が実践している練習方法をメモ程度に記載します。「この方法が一番だ!」と主張してそれを押し付けているわけではないです。練習方法は人それぞれ、各人にあった練習スタイルの模索のための参考になれれば幸いです。
T. 時間効率と生活
【練習時間は一日一時間程度+α】
<一時間のペース配分>
・古典曲は大体が一曲五分なので、MAX十二回は歌える
・十二回のうち、冒頭一回は必ず『かぎやで風節』
・他、優先度の高い練習曲順に回数分配
<+α>
・一回だけ一曲を親の前で披露する
[追記]
朝、犬の散歩が終わってから1h。5:30〜6:30。艦これの長距離練習航海二回分。
[解説]
過ぎたるは及ばざるが如し。5時間ぶっ通しで練習するのは研究所(三線教室)での稽古で充分なので、やりこみたい気持ちを抑えてとにかく毎日少しだけやること。そうしないと生活に影響が出ます。多少の時間超過が可能な休日は「やり込みプレイ」可、平日は納得いかなくても翌日へ持ち越すのがベスト。
最初に『かぎやで風節』を歌うのは、全ての基礎要素が詰め込まれているから(全てとは言っていない)。ぶっちゃけジンクスみたいなもの。
親の前で演奏するのは『人に聞いてもらう演奏』感覚の練習。これが無ければいくら練習しても意味なし。但し、親の時間を5分頂くことになるので速やかに行うべし。聞いてもらえる相手が居ない場合は、ニコ生やツイキャス配信でも疑似体験おk。
この方法だと、一週間で7時間、一ヶ月で30時間の練習量を確保。「土日に5時間練習して平日は練習しない」場合の1.5倍の練習時間になる。そもそも毎週末に長時間練習していくスタイルは、どうせ何か別の用事が入って週末が埋まったりするので非現実的。
U. 練習スタイル
【姿勢】
<姿見でチェック> ※一回やればおk
・衣装鏡に向かって演奏
⇒・棹の角度、左手の運指
・撥の持ち方、捌き方
・背筋、肩の力、腹筋、アゴの角度
<服装と爪>
・演奏しやすい服装:袖口が長すぎない上着、胴(チーガ)が滑らないズボン
・左手の爪を砥いであるかどうか
【工工四と参考音源】
1. 工工四(声楽譜も)をとりあえず暗記
2. 稽古で注意されたことも暗記
3. 参考音源聞きながら暗記内容を比較検討
4. 参考音源バックにしながら同時に演奏 ※数回やればおk
[暗記方法]
だいたい一回息継ぎがあるくらいの長さ(『かぎやで風節』で言えば『今日の誇らしやや』の部分)を、工工四とにらめっこして、次に目をつぶって、何度も繰り返して歌う。覚えたら(=ソラで歌えるようになったら)次の、だいたい一回息継ぎがあるくらいの長さを何度も繰り返す……を繰り返す。
新曲(上巻曲)の場合、練習時間二時間程度で一曲覚えられる。(昔節系は無理)
本歌だけでなく、原歌や替歌などの、いつもと違う歌詞で歌う練習をすると、「節回し」を重点的に覚えられる。色んな歌詞で歌うのは楽しい。
☆早弾き(ソービチ)の暗記☆
テンポの速い、詰まったリズムの曲(『唐船ドーイ』とか『鳩間節』とか)は、まずカラオケできるようになっておくと練習しやすい(どの曲もそう)。カラオケボックスで歌ってもいいし、音源聞きながら家で歌の練習するとか。その後、テンポはゆっくりでいいので三線を合わせて歌う練習をする。
わざとリズムを崩して通常リズムで練習して、慣れてきたら元のリズムに戻す、なども可。
どの曲にも言えることだが、先に工工四だけを覚えるのは避けた方がいい。変な癖がつきやすく直しにくいので。
早弾き(ソービチ)は演奏時間が短いので必然的に試行回数が増えやすい。練習量過多になって他の曲をないがしろにしないように注意。
[解説]
伊差川・世礼工工四はミスプリント(誤植)が散見されるので、暗記はするけど鵜呑みにしないこと。
※ちなみにこの誤植は大人の問題(権利関係?)でいまだに訂正できないでいるそうです。
参考音源とのセッション練習はスピーカーを使用すると良い。イヤホンだと自分の演奏がわかりづらいし、そもそも実践的じゃない。スピーカーに背を向けると舞台っぽい感覚が味わえて楽しい。
V. マインド
【「思い入れ」という選考基準項目】
※公式(タイムス)には「思い入り」という表記だが、本土方言的には「思い入れ」の方がしっくりくる
・公式には「曲想をつかむ。歌意を理解する。」とある
・新曲に着手する場合は、演奏前に必ず参考図書を利用して、原歌、本歌、替歌の歌詞内容を理解し、舞踊曲なら舞踊の所作とストーリーを簡単に理解しておく。
・いつもの練習においては、曲を演奏する前に、情景、ストーリー、主人公の心象をイメージして演奏に挑む
[解説]
インターネット上にある解説サイトなどでの歌意解説はホントにテキトーなので、ググってはいけない(戒め)。ちゃんと権威ある出版社から発刊され、複数の知識人によって検閲された書籍で学習すべし。例えば「やまねこ出版」さんから出ている「やさいい琉歌集」[小濱光次郎著、2500円]などがオススメ。
琉球の歴史や時代ごとの文化風俗を勉強して、歌が歌われている内容の時代の世界観、常識観を持っているとイメージしやすいよ!その方が楽しい(確信)
【530(ゴサマル)的心得】
これは私自身が練習していく中で、先人や師匠の言葉からつむぎ出した心得集です。みなさんも自分に合った心得集みたいなものを作成するといい唄が歌えるようになるかも知れません。
<唄の心得>
一、長ブレスは次第に音程が下がりやすいので、気持ち徐々にブレス量を増やして音程を維持すべし
一、語るように歌うが、決して感情を込めすぎない。歌の感情というのは聞き手の相対的解釈であって、歌い手の絶対的主観ではない。自由に自分の歌を理解してもらうべし
一、腹筋(横隔膜)重視で声を出す
一、声は遠くに聞こえるように歌う。本当は屋外で練習した方がいい練習になる
<三線の心得>
一、歌うように弾く
一、早弾(ソービチ)は撥の振りを大きくする。これによって「走り」(次第にテンポが速くなってしまうこと)を防ぐ
一、主音だけ強く弾く。小音は小さく弾く。このメリハリをつける
一、手様(ティーヨー)を流れるように躍らせる。手様が型に嵌まれば曲弾きは安定する
W. まとめ
毎日の生活の中に練習を組み込んで、効率的かつ実践的な練習をすること。また、琉歌に詠まれた世界に没入し、琉球ロマンチズムを味合えると練習が楽しくなる。それをオカンやオトンに聞いてもらって感想を聞こう!
[最後に]
今後の課題として昔節系の暗記方法の模索が挙げられる。昔節系の暗記も基本は同じだが、端節の数十倍時間がかかる上、集中的に取り組む必要があるので他の曲がおろそかになりやすい。
そのうち優秀賞に挑む場合の効率的なスケジューリングを検討したい。

